データの保存先として、NASとクラウドサービスのどちらが良いのか迷いますよね。
特に、データが増えれば増えるほど、クラウドサービスの有料プランも高くなり、自宅にNASを置いたほうが良いかもと考えることもあります。
この記事では、個人で使うなら、NASとクラウドサービスのどちらがおすすめかを解説しています。
保存したいデータ容量によって、どちらが良いか変わってきますので、ぜひ参考にしてください。
✅ この記事で解決できる悩み
- NASとクラウドサービス、どちらにしようか迷っている
- クラウドサービスの有料プランを契約しているけど、NASにしたほうがお得なのかな?
✅ 記事の信頼性
NASとクラウド、個人で使うならどっち?
NASとクラウドの比較の前に、まずは結論です。
NASとクラウドのどちらを使うかは、2TBを目安に考えると良いです。
【結論】2TB以下ならクラウド、2TBより多いならNAS
そして、その目安が2TBで、2TB以下ならクラウド、2TBより多いならNASがおすすめです。
理由は、2TB以下であればどちらもほぼ同じ金額なのに、NASのほうはいろいろな手間が発生するからです。
なお、具体的な価格や手間は後ほど解説します。
クラウドサービスにはいろいろなものがありますが、どのサービスも個人プランは2TBまで。
それ以上の容量を使いたい場合は、法人プランを利用することになります。
とは言え、法人プランになったから、いきなり金額が上がるということはありません。
2TBと4TBを比較すると、単純に倍くらいの金額というところが多いです。
ただ、2TB以上利用したいなら、NASのほうが明らかにコストが抑えられます。
そして、NASの場合、保存したい容量によらず手間が同じなので、容量が多いのであればNASがおすすめです。
クラウドの場合でも、外付けストレージでバックアップするのはアリ
クラウドサービスはGoogleやAppleなどの大手がやっているものが多いです。
そのため、データの消失などは考えづらいです。
それでも心配であれば、クラウドに保存にしたデータをさらに外付けストレージにバックアップするのはアリですね。
例えば、I-O DATAの2TBのポータブルHDDなら、15,000円ほどで買えます。
ちなみに、BUFFALOなら10,000円ほどで買えますし、I-O DATAでもポータブルでないものは10,000円ほどで買えます。
このくらいの金額で不安がなくなり、万が一に備えられるのであれば、お金を出す価値はありますね。
ちなみに私は、クラウドと外付けストレージの両方に同じデータを保管しています。
NASとクラウドストレージについてザックリ解説
ここでは、『そもそもNASとクラウドはどう違うの?』という方向けに、それぞれについてザックリ解説していきます。
NASとは、ネットワーク上のストレージ
外付けストレージはUSBケーブルでパソコンに繋ぎますよね。
NASは有線LANやWifiなど、ネットワークで接続します。
ネットワークで接続されていますので、家の中だけでなく、出先からでもアクセスできるのが特徴です。
そのため、NASは自宅にあるプライベートクラウドとも言えます。
クラウドストレージとは、インターネット上のデータ保管場所
有名なのは、Googleが提供しているGoogle Drive、Appleが提供しているiCloud、Dropboxが提供しているDropboxなどがあります。
NASと同じように、ネットに繋がっていれば、どこからでもデータにアクセスできます。
『NASは自宅にあるプライベートクラウド』と書きましたが、クラウドストレージは場所を借りているイメージです。
また、基本的に大手がやっていますので、セキュリティ危機や機器の破損などの万が一のリスクは、かなり低いと考えて良いでしょう。
NASとクラウドの違いを比較【2TBを目安にした根拠】
2TB以下ならクラウド、2TBより多いならNASがおすすめですが、なぜ2TBを目安にしたのか。
ここからは、その根拠となるNASとクラウドの価格、手間、利便性を3つに分けて比較していきましょう。
NASとクラウドの価格を比較
NASは初期費用がかかるものの、クラウドと違い、月額料金はかかりません。
逆に、クラウドは初期費用はかかりませんが、月額や年額が発生します。
問題は、いつ抜くのか、また、初期費用や月額、年額はいくらなのかですよね。
どのサービスも似たような金額設定ですので、ここでは例として、Googleの金額を見てみましょう。
下記が、Google One(Google Drive)の月額料金です。
NASかクラウドかで迷うということは、おそらくデータが多いはずです。
ということで、2TBを見てみると、1ヶ月で1,300円です。
ただ、Google Oneの場合、年契約もあります。
同じ2TBを見てみましょう。
16%の割引があり、1年間で13,000円です。
2ヶ月分お得になりますので、ずっと使うつもりであれば、年契約がおすすめですね。
ただし、クラウドサービスによっては年契約による割引がないものもあります。
逆に、契約の仕方によってはもっとお得に使えることもあります。
»【簡単】Google Oneを安く契約する方法【iOS限定】
では、NASはいくらかかるでしょうか。
HDDを2台搭載できるNASは、安いものだと30,000円くらいで手に入ります。
詳しいことは割愛しますが、HDDを2台搭載できるモデルを選んだのは、RAIDを組んだほうが良いからです。
HDDが1台だけでもNASとして利用できますが、バックアップの観点から言うと、2台利用でRAIDを組むのがおすすめです。
HDDはWestern Digital Redの2TBを使うとして、2台で30,000円ほど。
つまり、NASを導入する場合、合計で60,000円ほどかかります。
クラウドストレージの金額と比較すると、4〜5年で元が取れる計算ですね。
ただ、気をつけなければいけないこともあります。
それは、次の点です。
NASとクラウドの手間を比較【NASには寿命がある】
NASを考えているということは、データを長期的に保存したいはずです。
そのため、4〜5年で元が取れるなら導入したいと考えるかもしれませんね。
元が取れたあともずっと使い続けられるなら嬉しいですが、残念ながら、NASには寿命があるのです。
そこで次は、クラウドとNASの管理コスト、手間について考えてみましょう。
こちら側ですることは特になく、契約している限り、使い続けることができます。
一方、NASは自分で機器を用意し、設定する必要があります。
先ほど『NASを使うならRAIDを組んだほうが良い』と書きましたが、このあたりの設定も自分ですることになります。
と言っても、メーカーが用意した設定画面に沿っていけば、問題なく設定できる方も多いでしょう。
ということで、NASは自分で設定する必要がありますが、最初の一回だけですので、そこまで大きな負担ではないかもしれません。
それより重要なのは、HDDの寿命です。
HDDは使えば使うほど寿命が減っていきます。
パソコン内蔵のHDDの場合、3〜5年と言われているほどです。
NASなので、パソコン内蔵のHDDより寿命は伸びる傾向にありますが、それでもいつかは壊れます。
問題はいつ壊れるのか、壊れる前に交換するには何年サイクルで交換すれば良いのか、ですね。
価格だけを考えれば4〜5年で釣り合うわけですが、その頃にはHDDを入れ替える必要があるわけです。
また、NAS自体も機械ですので、いつかは交換が必要になります。
これらの手間をかけてまでNASを使うのであれば、クラウドサービスの個人プランで対応できない容量、つまり、2TB以上のデータがあるときでないと割に合いません。
ちなみに、4TBで考えると、下記のようになります。
クラウドは先ほどと同じように、Googleの価格です。
- クラウド・・・約2,700円/月(1年で約32,000円)
- NAS・・・導入費用 約7万円
4TBで計算すると、クラウドの場合は2TBの倍の金額がかかりますが、NASの場合は+10,000円ほどです。
上記からもわかるように、4TBだと2年で元が取れる計算です。
5年ごとにHDDを交換したとしても、NASはクラウドの半額以下で使えることになります。
NASとクラウドの利便性は同じ
NASとクラウドの利便性は、どちらも同じです。
NASの場合、外出先でも使えるように設定する必要がありますが、設定方法はメーカーでも案内されています。
クラウドはそういう設定をしなくても良いですが、NASでも一度設定するだけなので、ほぼ同じと考えて良いでしょう。
まとめ:【比較】NASとクラウド、個人で使うならどちらが正解?【目安は2TB】
この記事では、個人で使うならNASとクラウドサービスのどちらがおすすめかを解説しました。
結論は、下記の通り。
そして、その目安が2TBで、2TB以下ならクラウド、2TBより多いならNASがおすすめです。
例えば、これからデータが増えていくことがわかっていたとしても、2TBまではクラウド、2TBを超えそうなタイミングでNASに移行が良いですね。
クラウドストレージサービスはいくつかありますが、Dropbox、Google Oneをお得に契約する方法を解説しています。