パソコン修理でデータは消える?どうなるのかをPC修理者が解説

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パソコン修理でデータは消える?どうなるのかをPC修理者が解説

この記事では、パソコンを修理に出したときに、データがどうなるのかについて解説していきます。

私自身、パソコン修理の受付をしているときに、次のように聞かれることもあります。

データはどうなりますか?

消えたりしないですよね?

データがどうなるのかは、どこが壊れているのかなど、症状による部分もあります。
そのため、段階的に解説していきます。

✅ この記事で解決できる悩み

  • パソコン修理に出すとデータはどうなる?消える?
  • データ消去に同意してもらえないと、受付できないと言われた

✅ 記事の信頼性

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<想定機種>
この記事は、下記機種を想定して書いています。

💻 Windows、Mac
💻 ノート、デスクトップ、一体型、自作パソコン


【結論】ほとんどのパソコン修理では、データは消えない【例外あり】

【結論】ほとんどのパソコン修理では、データは消えない【例外あり】

パソコンを修理に出しても、基本的にデータが消えることはありません。

ただし、一部例外もありますので、順番に解説していきます。

ほとんどのパソコン修理では、データは消えない

パソコン修理と言ってもいろいろな症状がありますが、ほとんどの症状がデータに触れずに直すことができます。

データに触れませんので、当然、消えることもありません。

例えば、下記のような修理であれば、データは消えません。

  • 液晶ディスプレイ交換、キーボード交換など、部品交換のほとんど
  • 基板修理など、各パーツの修理

多くの修理が上記2つに該当しますが、どちらもデータは残ります。

ただし、データに関係する故障もあります。
それが次の故障です。

データは消えないけど、データ復旧作業が必要な故障

パソコン修理の中には、データ復旧作業が必要なケースもあります。

つまり、一時的にデータがない状態にはなりますが、データ復旧さえすれば元通りになるケースです。

それは、下記の2つです。

  • SSDやHDDなど、データが入っているストレージの故障
  • ソフトウェアの不具合

上記の2つを具体的に解説していきます。

ストレージの故障

ストレージとは、SSDやHDDなど、データが入っている部品のことです。


ストレージが壊れている場合、新しいストレージに交換する必要があります。
そして、新しいストレージにOSをインストールすることで、再度パソコンが使えるようになります。

ただ、新しいストレージですので、データは入っていないですよね。

ここまでであればデータが消えると言えますが、多くのパソコン修理店ではデータ復旧も行っています。

そのため、故障したストレージからデータを取り出し、新しいストレージに戻すことも可能です。

ただし、ストレージが故障している場合、データ復旧にも影響してきます。

故障の度合いがひどければ、データ復旧ができないこともあります。
また、故障の度合いがひどくなるにつれ、データ復旧料金も上がりますので、予算の関係でデータ復旧は断念ということもあります。

そのため、ストレージの故障においては、壊れ具合によってデータが消えるとも言えます。

データ復旧の料金は、下記記事を参考にしてください。
»データ復旧の料金・相場は?かかる費用をプロが解説【悪質な業者に注意】

ソフトウェアの不具合

ソフトウェアの不具合でもデータ復旧作業が必要なケースもあります。

例えば、OSを一からインストールする必要がある場合、一度すべてのデータが消えます。

そこで作業を終えればデータは消えたままですが、多くのパソコン修理店ではデータ復旧も行っています。

そのため、事前にデータを取り出しおき、OSインストール後にデータを戻すことも可能です。

また、ソフトウェアの不具合と言っても症状は様々で、データに触れることなく修理できる症状も多いです。

【例外】データ復旧ができないときは、データが消える

ここまで見てきたように、多くのパソコン修理ではデータが消えることはありません。

例外として、『ストレージの故障』で見たように、データ復旧ができないときはデータが消えると言えます。
これは修理に出すとデータが消えるというよりは、症状的に仕方ない部分ですね。

ただし、お店ごとに修理、データ復旧の技術力が違いますので、あるお店ではデータが残せないけど、あるお店ではデータが残せるということはあります。

メーカー修理だと、データは消えるのか

メーカー修理でもパソコン修理店でも、基本的には同じです。

つまり、ほとんどの修理ではデータは消えませんし、データ復旧まで対応しているメーカーもありますので、必要に応じてデータ復旧も申し込めます。

ただし、注意点もあります。

データ復旧に対応しているかどうかは、メーカーによって違います。
そのため、メーカーに依頼するときは事前に確認しておいたほうが良いですね。

また、メーカーはパソコン修理代もデータ復旧料金もパソコン修理店より高いため、総額で見ればかなりの違いになります。

私自身、お客様の代理でパソコンメーカーに修理を依頼することも多いです。
どのメーカーでも『データ消去に同意ください』と言われますが、液晶ディスプレイやキーボードの交換だけであれば、データはそのまま残っていますね。

もちろん100%データが残るとは言えないですし、データ消去に同意した上での修理ですので、その点はご注意ください。

それでも『データが消えるかも』に同意は必須

それでも『データが消えるかも』に同意は必須

ここまで見たきたように、特定の症状を除けばデータが消えることはありません。

また、その特定の症状についても、データ復旧が困難な状況でなければ、データは戻せます。

ところが、パソコン修理に出すときには『データが消えるかも』に同意する必要があります。
多くのお店では申込書などに『データが消えるかも』という記載がありますし、私自身も申込書に記載しています。

これはデータに限った話ではなく、ハードウェアに関しても『症状が悪化するかも』などの文言があります。

『データが消えるかも』も『症状が悪化するかも』もどちらも、万が一のときのために書かれているお店が多いです。

ストレージのバックアップ中に停電が起きるなど、予期せぬ事態のためにあるわけです。

パソコン修理だけでなく、いろいろなサービスを利用するときに同じようなことが書かれていますよね。
どこまでがサービス提供側の責任なのか、はっきり明記した上でお預かりしているということですね。

そうは言っても、『データが消えるかも』と書かれている以上、心配になるのもわかります。
少しでも不安をなくすには、技術力があるお店に依頼する、信頼できるお店に依頼するのが良いでしょう。

いずれにせよ、どこで修理するにしても『データが消えるかも』に同意は必須となります。

データ保全のためにやっていること【私の事例】

データ保全のためにやっていること【私の事例】

お預かりしたパソコンのデータ保全はお店によってバラバラですので、ここでは私自身の事例をご紹介します。

私の場合、下記のような手順でデータを扱っています。

  1. 専用の機械を使って、ストレージのバックアップを取る
  2. 診断・検査中、お客様のストレージへの通電は必要最低限のみ
  3. 納品後、お客様の希望に合わせて、バックアップを削除する

パソコンをお預かりしたら、まずは、ストレージのバックアップを取ります。
これはお客様のデータ保全の目的もありますが、専用の機械を使うことにより、ハードウェアとして壊れていないかなど、ストレージの状態も確認できます。

その後、パソコンの診断・検査を進めますが、このときは最初に取ったバックアップを使うことがほとんどです。
お客様のストレージに通電することもありますが、必要最低限で済むようにしています。

あとは、パソコン返却時に取ったバックアップをいつ消すか、お客様の希望を聞きます。

データに関係がない修理の場合、すぐにバックアップを消すことが多いです。
ただ、データ復旧をしたお客様や法人のお客様など、長期でバックアップを残しておく場合もあります。

まとめ:パソコン修理でデータは消える?どうなるのかをPC修理者が解説

この記事では、パソコンを修理に出したときに、データがどうなるのかについて解説してきました。

結論は、下記の通り。

ほとんどの修理では、データは消えない。

ただ、症状によってはデータ復旧が必要な場合もあり、データ復旧ができない場合、データは消える。

『データ消去に同意してください』と言われると不安になりますが、ちゃんとしたお店であれば、データを残すために最善を尽くしてくれます。
預けている間にどういう作業をするのかなど、気になる場合は、納得できるまで質問してから、預けるようにしましょう。

修理、データ復旧の技術はお店ごとにバラバラですので、技術力があるお店に依頼、信頼できるお店に依頼できると良いですね。

パソコン修理に出すときの関連記事がありますので、そちらも参考にしてください。

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